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羽鳥建築設計室業務日誌



建築家という仕事5


先ほど、二百年住宅の耐震性を検証する実験が行われました。

設計基準に従い基礎を所定のボルトまたはアンカーでしっかり固定した実験住宅と

通常の施工に従ったいわばゆるゆるの基準の住宅の室内振動実験です。

結果はゆるゆる住宅が残り、しっかり固定の二百年仕様が倒壊したという結果に終わりました。

昔ながらの古民家のつくりは基礎を掘っ立て形式で固定せず、

時振動に揺れをうまく逃がすつくりになっていました。

いにしえの人たちも試行錯誤してこのような構造形式を考案したのだと思います。

二百年住宅は当然完成しておりません。

この様な安全性は一丁一旦でかいけつできるものではなと思います。

構造体を支える貫きが筋交いや構造用合板」に変わり、

伝統てきな工法がナイガシロにされてきてるように思います。

近代科学による構造計算だけでは解明しきれない部分も多くあるのが現状ですね。

 

すまいづくりのげんばより15


かなりタイトなスケジュールとぎりぎりの予算折衝で

業者さんとのやりとりも佳境にはいりました。

左官の壁 室内壁は漆喰で行く事に決めてすすめており

天然無垢の床材と漆喰壁、屋上見晴台が目玉となりそうです。

一見モダンでシンプルですが、ナチュラルにテクスチャーや

色合いを纏めているので落ち着きのあるいい仕上がりになると思います。

今月中に予算が組まれ、建築確認申請も準備段階まで来ました。

1月には1/50の模型も作成します。

 

すまいづくりのげんばより14


設計図面のほうも、本格的にはいってきて

平面詳細図と断面詳細図にかかっている最中です。

こういう細かい図面を描いていると

構造部材の大きいのとか、出っ張りのあるのとか

ここは、こう云う収め方をしないと収集がつかなくなるよ とか

いろいろ出てきます。

1階と2階の中間にロフトがあるため、その上にくる部屋は

高さに制約がかかります。

部屋として機能するぎりぎりの寸法で設計しなと納まらない場面です。

構造図面が出来上がったら、裁断する工場(プレカット工場)の担当者と

何回か打合せしなくてはなりません。

2月あたまの着工予定ですので、逆算して日程をくみます。

ただいま、フル稼働です。

 

すまいづくりのげんばより13


CM方式の物件なので、各工事業者別に

価格と仕様の交渉をして行かなくてはなりません。

概算の大外枠が出来つつあるんですが、

価格を値切ったり、叩いたりすることはいけません。

業者さんにいい仕事をしてもらいながら、

施主さんの最大メリットを引き出すために知恵をひねり出す

必要があります。

分離発注で6棟目になりますが、ベテランとはいかないものです。

でも業者さんと長い事付き合ってゆくと

剣道で言う掛かり稽古のように振り出した竹刀をしっかりと

受け止めてくれるような関係になって行く感じがします。

業者さんとのいいお付き合いは施主さんにとっても

大変メリットのあることなんだと思います。

 

すまいづくりのげんばより12


街中にある現場の敷地ですので、

工事が始まれば、作業者や運搬車を駐車できるスペースを

確保する必要があります。一本南にあるメイン街道沿いに

複数台確保出来そうな駐車場を探して歩き回りました。

空き地のような土地など無く、月極め駐車場のような管理された場所を

決めなくてはなりません。それでも10箇所はチェックしたでしょうか。

今週中に決める予定です。すこしでも安く確保できる場所、

これも交渉術の一つです。

 


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