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羽鳥建築設計室業務日誌

建築家という仕事 3

専門家というと 化学者とか物理学者とか何々工学の専門家とか
とにかく何らかに特化して最先端の技術を極めた人たちを言いますが
建築家はそういう専門家とはちっとニュアンスが違います
建築に必要な専門知識は 計画 構造 施工 法規などが
試験で試される科目ですが詳細は 人間工学 教育学 精神科学 衛生学
色彩学 芸術学 化学 物理学 歴史学 哲学 経済学 産業科学・・・・
とにかく多義に渡ります でもすべての最先端の学問を究めればいいのかというと
そうではなく 最先端の学問の成果を頂戴しながら
一つの考えをベースにして諸学問を整理しなおすのが建築学だといえます
いい意味では親分的な学問 悪い意味では守りの学問だと言えるでしょう
これに似た職業といえば 会社社長とか 政治家なんかが挙げられます
でも最近の建築は親分的な部分が薄れてきて社会の歯車のひとつに
過ぎなくなってきています 悲しいかな
かつてギリシャ ローマ時代の建築はあらゆる学問の統合者的存在でした
建築家がしっかりしないと社会はあらぬ方向へずるずると牽きづられて
ゆくのでしょうかね?

 

建築家という仕事 2

監理という言葉には二種類あって 一つは監理 もう一つは管理と表現します
俗に皿カン竹カンとも言いますが前者は主に建築設計事務所が執り行う監理で
工事が設計図通り執り行われてるかを確認する為の監理を言います
後者は工事自体を進行させるのに必要な工程計画や職人さんたちとの
やりとりをする管理を言います 
でもどちらかだけの カンリ でも十分とは言えないと思います
最近CM(コンストラクションマネジマント)という用語が飛び交ってますが
これは監理と管理の両方を一つにまとめたプロフェッショナルな仕事
ということが言えます
設計図通りの工事かどうかの確認だけでは工事のプロセスのチェックができませんし
設計意図が職人さんたちに正確に伝へられるかどうかを管理できるのは
図面を描いた設計者本人でなければ本当はだめなんだと思います
これからの建築設計事務所に要求される能力はCMだと考えます。

 

建築家という仕事

より多く 早く 効率よく建物をたてる
そんな会社がいい業績をあげてきたのがこれまでの
建築業界だったと思います 最近たてた住宅で
某大手ハウスメーカーで建設した物件の居間の天井が
ごっそりと落っこちた事件があったそうです
そのとき施主は留守で大事には至らなかったそうですが
こんなこと昔だったら考えられないことだと思うんです
第一の原因は設計監理よりも職人さんの質の低下だと思うんですね
職人さんがプライドをもって仕事してない
だからこういうミスが発生するんです
なぜプライドがもてないか それは単純に雇う側が職人さんを
大切に扱わない - 待遇が極端に悪い
この一言に尽きると思います
安かろう悪かろうなら判るんですが高かろう悪かろうが
今の住宅産業の現状ではないでしょうか
建築家を介した住宅だと確かに設計料は掛かりますが
建築家は監理に全責任を負って業務を全うします
こんなミスなど考えられないことです
なぜならミスを犯してしまえば建築家生命が絶たれるわけですから
住宅建設の保険と考えて頂ければお分かりだと思います。

 


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